タネのこと、育て方、そして
お客さまへバトンタッチ。

〈まずは優秀なタネ在りき〉

マスクメロンは高価な果物です。お客さんの期待値は当然大きくなります。もし美味しくないハズレを引いてしまったら、そのガッカリ度は期待度に比例して大きくなり「もう二度と買わない(怒)!」となるかも知れません。メロン農家として、それはあまりに悲しい出来事です。我々篤農では100%満足していただける品をお届けすることを第一義に据えました。森岡家代々の「えいもんを作らんといかん」という言葉に代表される理念です。「作り手の理屈はともかく、お客さんに満足してもらうことが一番」だと。そこで行き着いたのが“タネ”。

〈メンデルの法則について少々ご説明をば〉

私たちが使っているのは「F1品種」と呼ばれるタネです。F1品種は、「メンデルの法則」で有名な「雑種強勢」の特性を生かし、優良な特性を持った親株同士を交雑させてつくられています。交雑によって生まれた一代目の子、雑種第一代(first filial generation)から「F1」と呼ばれています。
例えば、「大きくてきれいだけど味が今ひとつ」なメロンと、「小さいけど美味しい」メロンを掛け合わせた場合、雑種強勢の法則で「形も味も良い」子供、つまりF1が誕生します。親の良いところを引き継ぎ、さらに優れた形質の遺伝子を持つタネがF1品種というわけです。

〈肝心なのは育て方〉

では、その優れた遺伝子を持つF1のタネを使えば全て美味しい果実に育つのでしょうか?
そう簡単に事が運ばないのが栽培の面白い(苦労する)ところです。良いメロンに育つ先天的素質があるタネを、高い糖度や美しい網目という後天的優位性を持った果実に育てなければなりません。農家それぞれの哲学やノウハウに拠るところが大きい部分で、良いタネ=美味しい果実とはならないのがマスクメロン栽培の面白さであり、職人の腕の見せどころです。

〈健康な土壌で育てる〉

優れたDNAを持ったタネ、その特質を存分に発揮してもらうにはまず良い土が必要です。
そこで開発したのが自家製有機肥料。油かす、骨粉、魚粉、発酵菌などの厳選した素材と稲わら堆肥&山土を混ぜ合わせて作る有機肥料は、作り始めから2日ほど経つと甘い匂いが漂ってきます。化学肥料には無い、天然由来の芳しい香りです。発酵が進み土の中の温度が50度以上になればスコップで切り返し、空気に触れさせる作業を一日一回合計3回行って完成です。
こうやって自然発酵させた有機肥料は乾燥させず生のまま圃場に運び土にすき込みます。

〈徹底したデータ管理〉

灌水量、温度・湿度、二酸化炭素濃度をコントロールして生育に適した環境を作り上げます。マスクメロンはとてもデリケートな作物なので、水の量やハウス内温度が適正値をはずれると一夜にして全滅ということもあり得ます。各ハウスから送られてくるデジタルデータを確認、そして異常を知らせるアラームが鳴ったら即時に対処できるよう、寝る時もスマートフォンから離れることはありません。

〈反面、超アナログな作業も〉

すくすくと育った苗に花芽が付きました。良いメロンに育ちそうな花を数個残し、受粉にはミツバチさんの力を借ります。チャンスは1日のみ!自然の営みの素晴らしさを感じる一瞬です。その後実が付けばさらに選別して1本の蔓に3個→1個に絞ります。この“1本の蔓に1玉だけ”実らせるという超贅沢な栽培方法は世界を見渡しても類まれなもので、1つの果実に栄養と愛情がしっかり行き渡るこの育て方を「一果相伝(いっかそうでん)」というブランド名に映し取りました。

〈スタッフもハイブリッド〉

篤農には、日本、ベトナム、インドネシアからの若者が集います。生活様式や考え方の違いは有って当然、時には思いがけない気付きを彼、彼女たちから得ることもあります。国境を越えたハイブリッドな取り組みはF1品種の如く「皆の良いところを活かして更なる高みを目指す」営みとも言えるでしょうか。
事を成すにはコダワリが必要ですが、度が過ぎると組織の硬直化に繋がります。時はコロナ禍真っ只中(2021.1月記)、今までの経験値では対応できない事態に見舞われています。そこで大切なのは、刻々と変化する時勢に対処していく柔軟性だと思うのです。世界に通用する新しい農業のスタイルを作り上げていくであろう頼もしい仲間がここにいます。

〈お客さまへバトンタッチ〉マスクメロンはご自宅で完成する果物です

さて、良い子に育ったマスクメロンの旅立ちです。
メロンはベストな食べごろの判断が難しい果物で、お客さまからの問い合わせが多いのもその件が最多。美味しく召し上がって頂いてこそのゴールだとの想いから、篤農では弊社ショッピングページからお買い求めいただいたお客さまに食べごろの日付を記したカードと保管のコツをお教えする「メロンさんからのお知らせ」のしおりを同梱しています。
堅めの食感が好きという方もおれば、トロトロに熟したものが好みという方もおられます。お客さま各々のベストな状態でお召し上りいただけるようメロン農家ならではの情報を添えて、仕上げのバトンをお渡ししています。

「食べごろの見極め方」はYoutubeチャンネルをご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=X1oITIrVHVg

「篤農ホットライン」でつながろう

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画像を添えて「届いたメロン、こんな状態だけど食べごろはいつ?」とか「○日に食べごろのメロンはありますか?」など、何なりとお問い合わせください。

※弊社からの情報が必要ない場合はブロック機能などもありますので、お気軽に登録してくださいね。

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〈メロン価格の不思議〉

メロンの価格は1玉1000円程度から3万円以上になる事もあるほどさまざま。お客さまにとっては理解に苦しむ部分だと思います。

メロンの上部にTの蔓が付いているのがマスクメロンで1本の苗に1玉だけという栽培方法が取られています。Tの無いメロンは一般メロンと言われ1本の苗から3個以上収穫することができるものです。

1本の苗から1個だけなのか、多数収穫できるのか、それによって価格は大きく変わってきます。

マスクメロンを産地で選んだ場合、良い産地は平均して生産者の技術が高いのですが、それでも特に高度な技術を必要とするマスクメロンは誰が作っているのかによって味が違うことがあり、それが価格に反映されます。

徹底した管理技術とマスクメロンを精一杯愛する気持ちで取り組んでる[一果相伝マスクメロン]、年間を通して常に安定した状態で美味しい品物を届けることが出来ますので必ずやご期待にお応えできるものと自負しています。品質と価格のベストバランスが篤農のマスクメロンの特徴です。

〈荷姿も大切〉

箱の役割は2つあります。ひとつは中身の保護。輸送時に中身が痛まないようクッション材を入れ、頑丈な箱で出荷します。二つ目の役割はイメージアップ。中身に相応しいグレード感のある箱に仕上げました。贈り物用の箱はもちろんのこと、一般汎用箱も高品位なデザインに。「このままギフトにも使えるね」という声も寄せられています。中身と外見、両方整ってこそ良い商品と考えています。

そして、宅配便の箱に貼られた様々なシールにも改善の手を伸ばしました。「われもの注意」や「なまもの」「この面を上に」等々べたべたと貼られていてせっかく美しくデザインされた箱が台無し…これを綺麗にまとめられないものか、と考案したのが注意書き一括シールです。貼り手間が省け、見た目もすっきり。宅配ドライバーさんへのねぎらいの言葉も添えました。

それもこれも、良い状態でお楽しみいただけますように、お一人でも多くの方にマスクメロンのファンになっていただけますようにとの想いを込めて。

〈ゴールは新たなスタート〉

さて、篤農のマスクメロン[一果相伝]の物語り、いかがでしたでしょうか。お召し上りいただいたなら、ぜひともご感想やご意見をお寄せください。
お客様の声が新たなスタートの号砲となります由。