現在私達は出荷中ですが、この時期、高知県内は他の農家の出荷がないとの事でした。
メロン農家もずいぶん減ったものだと感じさせられます。

そんな中、今回、学校給食への出荷要請があった件を中心として綴ります。

この給食への出荷は、コロナで大変だったメロン農家に向けてのもので、高知県全域の小学校で使っていただく事によって、食育と需要拡大促進に繋げる狙いがあり大変期待していました。

今回、出荷要請が来たので表を見ながら「いつの献立ですか?」と聞くと収穫してから3日~4日後の様でした。
子供たちには食べごろで美味しく食べてもらう事を想像していたので、とてもがっかりしました。そして、すぐに出荷を断りました。

その後「まだ固いことはわかりますが、出荷出来ないでしょうか?」と再要請がありましたが、美味しく食べてもらえない事が分かっているのに、到底出荷出来ません。
メロン嫌いが増えるかもしれず、食育としても良いことは何一つ無いと思いました。

私達は今まで、ベジフルッタで10年以上、美味しく召し上がって頂く事を中心に考えて、やってきました。
昨年からは更に「どうやって美味しいメロンを届けられるか?」と考え、本格的に食べごろカードを作って、お客様の声を聞きながら、美味しく召し上がって頂ける状態を考えてきました。

 

 

食育

出前授業でも、子供たちにメロンを食べてもらう機会があります。
その時には、初メロンの子もたくさんいるので、ベストの状態で食べてもらいメロン好きになってもらえるように気をつけてきました。

 

 

それが、今回の給食で固くて、美味しく食べてもらえないと分かっていて出荷してしまえば今までの努力が一瞬で消えそうな気がしました。

 

 

そうして
「今の時期の別の美味しい果物に変更してください!」
と言って再度断りました。

 

 

断った後も、もどかしい気持ちになり
「随分前から収穫予定を知らせているにもかかわらず、どうして間際での注文になるのか?」と担当者さんに聞くと、
「昨年の同時期は別の地域でも出荷があったのでメロンがあるだろう」と思っていた事や、「献立が急に決まって、注文がきてしまった」との返答を受けました。

 

 

もっと、なんとかする方法はなかったのか?と思うと同時に、私達がもっと「何のためにメロンを作っているか?」を伝える能力があれば良かったと感じさせられました。

他にも、メロンに対する覚悟や熱意を関わる人に見せていかないと真剣に取り組んでくれないし、真剣に売ってもらえないのは当然だとも思いました。

どんどん衰退していくメロン栽培をなんとか残していくためには、やる気のある人たちが集まりメロン栽培を盛り上げていく事も必要になってきているのかな?などとも、感じています。

最近、果物の中ではシャインマスカットが特に人気で
「種無しで皮ごと食べられる。」
「甘くて美味しい。」
と、少々値段が高くても売れています。

一方メロンは
「食べごろがわからない。」
「切るのが面倒。」
「追熟まで時間がかかる。」
「当たり外れがある。」
だから「高くて買えない」となってしまいます。

これらの問題を解決するにはどうしたら良いか?
と考えたり、取り組んだりしていますが、原因の一つとして、今までの市場流通のみでは時代に合っていない部分がいくつもあると思っています。

例えば
正月やクリスマス、母の日などの行事にはメロンの需要が増えるのは当然ですが、
スーパーやデパートなどの店舗は出来るだけ在庫を持ちたくないので、出来るだけ注文を直前にします。
急に足りない場合は納品を優先しなければなりませんので、注文を受けた仲卸さんと発注する店舗は食べごろ関係なしで、納品を優先させます。
農家はイベント直前の方が高値になり、ますますギリギリを狙い出荷します。
店舗も在庫を持つ事より、ギリギリで仕入れた方がロスがないので少々高値でも仕入れます。
こうなってしまうと、お客様は食べたい時の良いタイミングで購入出来ない場合があり、お客様主体の販売方法ではなくなりメロン離れが進むと思います。

今まで逃げてきましたが気づきました。

今までメロンは出荷から食べごろまで時間があるという事で、販売先に丸投げした部分が大きく、「美味しく召し上がって頂けているだろう」と思うようにしていました。
しかし、食べごろカードなどをメロンの箱に入れて、お客様の声を聞くうちに驚いたことは
「食べごろが分かってありがたい!」の声がたくさんありました。
「なぜ?私達にとって当たり前なのに、こんなにも、喜んで頂けるとは」!と思いました。

今、私達に出来ることは

情報伝達は世界中に向け、誰にでも出来る時代になり、こんなに進んだら、私達は、もっと出荷後の責任を持つ事が出来るかもしれないと思えてきています。

インターネット、スマホの普及で販売方法も多角化してきました。
色々な販売方法に取り組んでみると、今までの良かった点、悪かった点がリアルにわかり始めましたが、色々な販売先があると、本当に大変です。
迷ったり、わからなくなったりもします。
しかし、今後もメロンを選び続けていただくためには、今できる限りの事をして、メロンを食べていただく人の事までのイメージがきちんとできた上で、美味しいメロンを届ける努力が必要があると考えています。

何のために

美味しいメロンに出会えた時に限りますが、
私自身、これほど感動出来るフルーツはない!と思っています。
例えば、子どもたちのメロンを食べる時の表情を見た時です。
美味しかった時、なんとも言えない表情を見せてくれます。
そんなメロン事を少しでも多くの人に感じていただきたい!
もちろん、作る人から食べる人まで!
そう思ってメロンを作り続けています。